離乳食4日目

 今日は用意した2さじ分のつぶしたおかゆを、少しずつ全部食べてくれた。自分からスプーンをぱくつこうとするので驚いた。初日は怪訝な顔で口元に差し出されたおかゆを見てるだけだったのになあ。成長早い。
 舌でおかゆを押し戻したりもするので、どうしても口元が汚れるのだけれど、おかゆの粒を口のまわりにいっぱいつけてこっちを見る娘はたいへんかわゆい。

娘、三ヶ月

 娘(生後三ヶ月)が、左手を握りしめて掲げ、じっと見つめるという動作をよくする。
 真っ赤になって力いっぱい踏ん張り、大きな音と共にうんちをするのがおもしろい。うんちの匂いが変化してきているのもおもしろい。最初はミルクの匂いだったり、ヨーグルトみたいな酸っぱい匂いだったりしたけれど、最近はしっかり臭いので、腸の機能も発達してきたのかなあ、と思う。

可愛い女

可愛い女(ひと)・犬を連れた奥さん 他一編 (岩波文庫)

可愛い女(ひと)・犬を連れた奥さん 他一編 (岩波文庫)

彼女は物静かな、気立てのやさしい、情けぶかい娘さんで、柔和でおだやかな眸をして、はちきれんばかりに健康だった。そのぽってりした薔薇いろの頬や、黒いほくろがぽつりとついている柔らかな白い頸すじや、何か愉快な話を聴くときよくその顔に浮かび出る善良なあどけない微笑やをつくづく眺めながら、男の連中は心のなかで『うん、こりゃ満点だわい……』と考えて、こっちも釣り込まれて顔をほころばせるのだったし、婦人のお客となるとついもう我慢がならず、話の最中にいきなり彼女の手をとって、うれしさに前後も忘れてこう口走らずにはいられなかった。――
「可愛い女(ひと)ねえ!」
(pp.95-96)